事業用建築物貸与者の責任と義務 of 労働安全衛生法のポイント

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事業用建築物貸与者の責任と義務

事業用建築物貸与者の講ずべき措置

 事務所や工場に使用される建築物を他の事業者に貸与する者(「建築物貸与者」といいます。)は、その建築物による労働災害を防止するために、次の措置を講じなければなりません。ただし、その建築物の全部を1つの事業者に貸与するときは、この限りではありません。

共用の避難用出入口等

 建築物貸与者は、建築物の避難用の出入口、通路、すべり台、避難用はしご等の避難用の器具で、建築物の貸与を受けた複数の事業者が共用するものについては、避難用である旨の表示をして、かつ、容易に利用することができるように保持しておかなければなりません。
 そして、建築物貸与者は、避難用出入口や通路に設ける戸を、引戸又は外開戸としなければなりません。

共用の警報設備等

 建築物貸与者は、建築物の貸与を受けた事業者が危険物など爆発性や発火性の物を製造又は取扱いをするとき、建築物の内部で就業する労働者が50人以上であるときは、非常の場合に関係労働者にすみやかに知らせるための自動警報設備、非常ベル等の警報用の設備、携帯用拡声器、手動式サイレン等の警報用の器具を備えて、かつ、有効に作動するように保持しておかなければなりません。

貸与建築物の有効維持

 建築物貸与者は、工場用建築物で、次のいずれかの装置を設けたものを貸与する場合、建築物の貸与を受けた複数の事業者がその装置の全部又は一部を共用するときは、その共用部分の機能を有効に保持するために、点検、補修等の必要な措置を講じなければなりません。

  1. 局所排気装置
  2. プッシュプル型換気装置
  3. 全体換気装置
  4. 排気処理装置
  5. 排液処理装置

貸与建築物の給水設備

 建築物貸与者は、飲用又は食器洗浄用の水を供給する設備を設けた工場用建築物を貸与するときは、その設備を、水道法に規定されている給水装置又は水質基準に適合する水を供給することができる設備としなければなりません。

貸与建築物の排水設備

 建築物貸与者は、排水に関する設備を設けた工場用建築物を貸与するときは、その設備の正常な機能が阻害されることによって、汚水の漏水等が生じないように、補修その他の必要な措置を講じなければなりません。

貸与建築物の清掃等

 建築物貸与者は、工場用建築物を貸与するときは、建築物の清潔を保持するため、建築物の貸与を受けた事業者との協議等によって、清掃やねずみ、昆虫等の防除に係る措置として、次の措置が講じられるようにしなければなりません。

  1. 日常行う清掃のほか、大掃除を、6か月以内ごとに1回、定期に、統一的に行うこと。
  2. ねずみ、昆虫等の発生場所、生息場所、侵入経路及びねずみ、昆虫等による被害の状況について、6か月以内ごとに1回、定期に、統一的に調査を実施して、調査の結果に基づいて、ねずみ、昆虫等の発生を防止するため必要な措置を講ずること。
  3. ねずみ、昆虫等の防除のため殺そ剤や殺虫剤を使用する場合は、薬事法規定の承認を受けた医薬品又は医薬部外品を用いること。

便宜の供与

 建築物貸与者は、建築物の貸与を受けた事業者から、局所排気装置、騒音防止のための障壁その他労働災害を防止するため必要な設備の設置について、その設備の設置に伴う建築物の変更の承認、その設備の設置工事に必要な施設の利用など、便宜の供与を求められたときは、これを供与するようにしなければなりません。

貸与建築物の便所

 建築物貸与者は、貸与する建築物に設ける便所で建築物の貸与を受けた複数の事業者が共用するものについては、次の基準に適合するものとするようにしなければなりません。
 この場合、労働者数に応じて設けるべき便房等については、その便所を共用する事業者の労働者数を合算した数に基づいて設けます。

  1. 男性用と女性用に区別すること。
  2. 男性用大便所の便房の数は、同時に就業する男性労働者60人以内ごとに1個以上とすること。
  3. 男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者30人以内ごとに1個以上とすること。
  4. 女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者20人以内ごとに1個以上とすること。
  5. 便池は、汚物が土中に浸透しない構造とすること。
  6. 流出する清浄な水を十分に供給する手洗い設備を設けること。

警報及び標識の統一

 建築物貸与者は、貸与する建築物で、火災の発生、特に有害な化学物質の漏えい等の非常の事態が発生したときに用いる警報を、あらかじめ統一的に定め、これを建築物の貸与を受けた事業者に周知させなければなりません。

 また、建築物貸与者は、工場用建築物を貸与する場合は、建築物の内部に次の事故現場等があるときは、その事故現場等を表示する標識を統一的に定めて、これを建築物の貸与を受けた事業者に周知させなければなりません。

  1. タンク等の内部で有機溶剤業務を行うときに、排気装置等の故障などの事故が発生した場合、労働者を立ち入らせてはならない事故現場
  2. 放射線業務の管理区域、放射線装置室、立入禁止場所又は放射線漏れの区域
  3. 酸素欠乏危険場所又は労働者を退避させなければならない場所

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